先日、米アカデミー賞を8回も受賞している天才作曲家アラン・メンケンを取材した。12月に幕を開けた劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」の音楽を担当しており、初日に合わせて来日した。

 89年にディズニーアニメ映画「リトルマーメイド」でアカデミー賞作曲賞を初受賞して以来、91年「美女と野獣」で作曲賞、92年「アラジン」で作曲賞、「ホール・ニュー・ワールド」で歌曲賞、95年「ポカホンタス」で作曲賞、96年「ノートルダムの鐘」で作曲賞、97年に「ヘラクレス」の「ゴー・ザ・ディスタンス」で歌曲賞、07年に「魔法にかけられて」のナンバーで歌曲賞と計8回も受賞しており、作曲家として8回の受賞は史上2番目の記録です。日本では現在、劇団四季が「美女と野獣」「リトルマーメイド」「アラジン」、そして「ノートルダムの鐘」と4本の作品が上演しています。

 天才作曲家というと、何か気難しい人と思いきや、メンケンは気さくで陽気なアメリカのおじさんでした。ペットボトルの水を飲みながら、1つ1つの質問に丁寧に答えてくれた。気になるのは、天才作曲家が挑む次回作だが、公開を待つ実写版の「美女と野獣」「リトルマーメイド」の話をしてくれたものの、未発表の新作については口が重かった。「これ以上、話すと、ディズニーの偉い人に怒られるから」。天才と言えども、ディズニーの威光には逆らえないようだ。