デビュー40周年のサザンオールスターズが12日、茨城・国営ひたち海浜公園で行われた国内最大級の野外ロックフェスティバル「ロック・イン・ジャパン」で、フェスを締めくくる大トリを務めた。野外フェスは05年の同所公演以来13年ぶり。40年かけて築き上げたヒット曲満載の貫禄のステージで、集まった6万9000人を沸かせた。

 手拍子の中、メンバーがメイン会場に姿を見せたのは午後6時。冒頭から「希望の轍」「いとしのエリー」と、惜しげもなくヒット曲を繰り出した。東京・日産スタジアムで行ったデビュー30周年記念4日間公演で、3日間も雨に見舞われた経験がある。怪しげな雲行きに、桑田佳祐(62)は「40年間、雨バンドです。サザンオールスターズです」と自己紹介した。

 直前にステージに立ったSuperfly(34)に触れ「Superflyの後だけはやりたくない。きれいで歌がうまくて。その後に汚いのが出てくるんですから。Superfly、最高」と一日中立ち続けた観客をユーモアたっぷりに和ませた。さらに「おかげさまで40周年です。皆様の前にゾンビのように『ロック・イン・ジャパン』に出させていただいています。これからもよろしくお願いします」と呼び掛けた。

 「ロック・イン-」には、約200組のアーティストが出演。4日間で計27万6000人を動員した。昨年、桑田はソロで出演した。幅広い年代が集まるロックフェスを意識し、「真夏の果実」「ミス・ブランニュー・デイ」などヒット曲を中心に構成。1日発売の最新アルバム「海のOh,Yeah!!(オヤー)」収録曲「壮年JUMP」もライブで初披露した。「マンピーのG★SPOT」では、漫画「変態仮面」をモチーフにし、白いブリーフをかぶった男性ダンサーを引き連れ、桑田もはげのかつらの上に白いブリーフをかぶった姿で登場。観客を爆笑させた。

 アンコール1曲目「みんなのうた」導入部では「このステージに立たせてくれて 素晴らしい夏の日を忘れはしない」と、感謝を込めて歌った。サザン野外公演恒例のステージからの放水も敢行。ラストソング「勝手にシンドバッド」は大勢のサンバダンサーと盛り上げ、1時間半のステージをド派手に締めくくった。【近藤由美子】