7月10日に肺がんで亡くなった劇作家つかこうへいさん(享年62)の代表作「広島に原爆を落とす日」が6日、東京・渋谷シアターコクーンで初日を迎え、本番前に主演筧利夫(47)らが意気込みを語った。追悼公演の形を取られ劇場ロビーには、つかさんの代表作のポスターなどが展示されている他、芝居には黙とうのシーンが盛り込まれた。

 筧は「まだ亡くなったとは思っていなくて突然、楽屋に来てダメ出ししてくれるんじゃないかと思ってます。追悼公演と聞くと悲しいけど『つかこうへい祭り』だと思ってやります。にぎやかにやれば、つかさんもいい所に行ける。お見送りの会はするなということでしたが(黙とうは)その代わりにもなる」。他に山口紗弥加、仲間リサ、演出の岡村俊一氏が出席。

 同作は、新聞記者が日米密約と原爆投下の秘密を探る物語で27~29日は大阪・森ノ宮ピロティホールで公演。パンフレットには風間杜夫、平田満、阿部寛、石丸謙二郎、黒木メイサ、広末涼子らが追悼文を寄せている。

 [2010年8月6日18時38分]ソーシャルブックマーク