【13年12月1日付の日刊スポーツから】

 ヒロインの杏とは、ともにモデル出身、歴史好き、食への好奇心も旺盛と、共通点は多い。実はパリで約7年前、杏と「運命の出会い」をしていた。

 「06年だったと思います。パリコレに行っていて、路上でバッタリ。すぐに『ノンノのモデルやってる人だ』って分かりました。杏さんは2人連れで、僕がマネジャーさんだと思っていた方は、幼なじみだったらしく、『2人でくだらない話をしてたら、僕らに声をかけられた。めっちゃ覚えてる』って」

 約7年の時を経て、国民的な朝ドラでそろって主要キャストになるとは…。

 「『まさか』ですよね。僕も杏さんも多分、役者になるとも思ってなかったと思う。だから僕、何が起こるかわかんないなって。僕自身、この2年、めまぐるしかったですもんね」

 東出は04年に「メンズノンノ」専属モデルオーディションでグランプリ。モデル活動をしていたが、昨年の映画「桐島、部活やめるってよ」で俳優デビューした。朝ドラ出演は、前作「あまちゃん」(若き日の大吉役)から2作連続。だが、今回はヒロイン相手役への抜てき。杏と境遇が近いことは幸いだった。

 「僕はけっこう食べる方なんですけど、モデルってやせていても、すごい食べる人っているんですよ。でも、杏さんは、小食でも大食らいでもない。健康的な方なんだと思います。そこもすごい。プロなんだなって思いますね」

 役者として先輩になる杏を尊敬してもいる。収録は早朝から深夜まで続くこともあるが、それでも変わらない姿を見習いたいという。

 「ずっと明るいっていう印象です。現場でも。僕、一切、愚痴を言ってるのを聞いたことがないんですよ。人に嫌なことを言っている現場も見たことがなくて。それは、すごいことだと思うんです。長丁場で体力削られたら、やっぱり、疲れきっちゃって、嫌な部分出ることもあるじゃないですか。それがない。すごく踏ん張っていて」