理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(神戸市)でSTAP細胞の再現実験に臨んでいる小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の代理人の弁護士は24日、同氏が実験からの帰途でNHKの記者やカメラマンに長時間追い回され、軽いけがを負い、NHKに抗議したと説明した。弁護士は「強要罪に当たるような取材には断固抗議する」と話し、NHKの対応次第では刑事告訴や損害賠償請求を検討するという。

 NHK広報局は「小保方さん本人に事実関係を確認したいことがあり、取材を試みた。詳しい経緯を調べるとともに、小保方さんの弁護士とお会いし適切に対応していく」としている。

 大阪市内で取材に応じた代理人の三木秀夫弁護士によると、小保方氏は23日午後8時ごろ、実験を終え車で帰る際、バイクに追われて近くのホテルに避難。

 ホテルのロビーではNHKを名乗る4、5人がカメラを回しながら質問を投げ掛けてきたため回答を拒んだが、エスカレーターで前後を挟まれるなどして退路をふさがれ、ホテルの従業員の協力で脱出した。この際に軽いけがをしたという。

 小保方氏は24日朝、三木弁護士への電話で「体中が痛い。何か私が犯罪でもしたのですか」と訴え、激しい精神的ショックを受けていたという。実験参加は続ける方針。