女優小川真由美(70)が得度して尼になったことが20日、分かった。この日、小川が1期生として学んだ文学座付属演劇研究所の開設50年記念「大同窓会」が東京・信濃町の文学座で行われ、あいさつに立った文学座代表の戌井市郎氏(93)が小川からの手紙を紹介して明らかになった。

 2月末に届いた手紙によると、2年前に真言六字密教六水院(下ヨシ子管長)で得度し尼になったが、「女優は開店中」と引退はせず、女優を続けながら尼として勤めているという。この日は熊本で大祭があるため欠席したという。同期生の樹木希林は「この会で一番びっくりしたのが小川さんの得度。消息が分からなかったけれど、人生ってこういう面白さがあるのね」。1週間前に小川を見かけた後輩女優は「髪はそらず普通の格好でした」と話した。六水院では俳優保阪尚希も得度している。

 同研究所は61年に開所し、49期生まで2993人が巣立ち、この日は1期生の樹木、寺田農をはじめ、黒柳徹子、宮本信子、元俳優の横光克彦衆院議員、滝田栄、阿川泰子、中村雅俊、キャスターの堀尾正明氏ら698人が集まった。「現役演出家の世界最高齢」としてギネスに申請中の戌井氏は「小川さんから申し出のあった卒業生有志によるアトリエ公演も考えたい」。

 [2010年3月21日7時18分

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