AKB48の人気NO・1曲は「ヘビーローテーション」に決定した。全楽曲421曲の中からファン投票でベスト100曲を決める「AKB48リクエストアワー

 セットリストベスト100

 2012」の最終日が22日、都内で行われ、栄えある1位は2年連続で同曲が選ばれた。また、2月15日発売の新曲「GIVE

 ME

 FIVE!」が初披露され、全メンバーが楽器の生演奏に挑戦した。

 センターの大島優子(23)が、はじけるように踊る。「ヘビロテ」が、2年連続で人気1位に輝いた。「2年連続は初めてで、うれしい」。昨年末の日本レコード大賞受賞曲「フライングゲット」や、150万枚を売り上げた「Everyday、カチューシャ」などの候補曲を抑えての栄冠だった。

 10年8月に発売して、AKB48を名実ともに国民的アイドルグループへと押し上げた名曲だ。AKB48人気に火をつけた「第2回AKB48選抜総選挙」の選抜メンバーによる大ヒット曲で、カラオケ人気ランキングでは、昨年10月まで48週連続1位。日本のカラオケの歴史で史上最長の記録を樹立していた。大島も「いろんな人が歌いやすく踊りやすい曲と、あらためて感じました」。一般人から熱狂的なファンまで、幅広く愛された結果だった。

 今イベントは、08年から毎年開催されてきて5回目。その順位変遷では、AKB48の成長ぶりがうかがえる。第1回は、インディーズのデビュー曲「桜の花びらたち」。第2回は、当時のAKB48の末っ子チーム、チームBの公演曲「初日」。その後は「言い訳Maybe」「ヘビーローテーション」と、その年度の総選挙の選抜メンバー曲。AKB48のファン拡大の歴史を表している。

 そして今年は、最終日の25位以上に、NMB48やSKE48のカップリング曲や劇場公演曲までがランクイン。3位には、3月で全メンバーが卒業するSDN48の公演曲「孤独なランナー」が食い込んだ。姉妹グループの劇場でしか披露しない世間的知名度の低い楽曲が、AKB48のヒット曲以上に評価された。AKB48が、テレビで見られる表面上のバブル人気だけではなく、奥深い世界観まで浸透してきた証しだった。

 ファン参加型のお祭りイベントは、巨大なマーケティング調査でもある。来年の順位からは、一体どんなAKB48が透けて見えてくるのか。総選挙が上半期の指針ならば、下半期はリクエストアワーが、それだ。【瀬津真也】

 ■「AKB48リクエストアワー

 セットリストベスト100」

 同グループプロジェクト関連の楽曲を対象に、ファン投票によって選ばれた人気上位100曲を発表するイベント。08年スタートで、今回が5回目。昨年発売されたAKB48の23番目のシングル「風は吹いている」購入者や、AKB48グループのモバイル会員などに投票権が与えられ、総投票数は45万1984票。昨年の27万7091票から大幅に増えた。また、昨年6月に行われた第3回総選挙の総投票数は116万6145票だった。