9日に死去した声優青野武さん(享年75)の通夜が14日、東京都府中市の「府中の森

 市民聖苑」でしめやかに営まれた。フジテレビ系アニメ「ドラゴンボール」で共演した野沢雅子、同局系アニメ「ちびまる子ちゃん」で共演したTARAKO、キートン山田など、多くの声優仲間ら約400人が参列した。

 通夜後、野沢は「ドラゴンボール」で、青野さんがピッコロ大魔王(神様)の声を担当したことに触れ、「神様が神様になっちゃった…。1日も早く帰ってきてくれることを待っていたのに本当に残念です」と話した。キートン山田は「大先輩で尊敬しています。戻ってくるイメージでいたのに」と言い顔を伏せた。「ちびまる子ちゃん」のまる子役TARAKOは、祖父友蔵役の青野さんの死を受け止められないようで、取材陣の前で泣き崩れた。

 関係者によると、闘病中の青野さんは、「ちびまる子ちゃん」の共演者たちが声を録音して病院に届けた激励のCDを聞き、薄れ行く意識の中で涙を流していたという。

 戒名はつけず、ひつぎには愛用のキャップが入れられた。告別式は15日午前11時に同所で行われる。