織田信長が女性だったという斬新な設定の小説のドラマ化、フジテレビ系「女信長」(2夜連続、12月放送)のロケ収録がこのほど滋賀・彦根城で行われ、信長を演じる天海祐希(45)らが参加した。天海は、女性に生まれながら嫡男として育てられ、戦国大名として頭角を現す一方、武将たちとの愛憎に苦しむ複雑な役柄に挑む。「宝塚で男役をやってきているので、心の折り合いは付けやすかったです」。

 宝塚以来2度目の付けヒゲは、明智光秀役の内野聖陽(43)ら共演者全員が「違和感のなさに驚いた。むしろヒゲがない方がビックリする」と真顔で絶賛。天海も「日を追うごとに1発でいい位置に付けられるようになってきました」と笑った。当初は重圧を感じていた戦国時代のヒーロー役も「尊敬の念を持って演じさせていただいています」と自分のものにしつつあった。

 原作は、直木賞作家佐藤賢一氏の小説。信長と同時代に生きた武将たちも通説とは違うキャラクターで描かれる。逆賊とされる光秀は信長の理解者とされ、内野は「いつものイメージを忘れ、この作品の明智像を楽しんでほしい」。信長を愛した人物として天海とのラブシーンも登場する。