サザンオールスターズとB’zが22日、それぞれのツアー最終公演を行った。今夏、5年ぶりに活動を再開したサザンは宮城・利府町の宮城スタジアムに5万人を集め、B’zには横浜市の日産スタジアムに同会場で過去最高の7万5000人が集結した。いずれも長く老若男女に愛されてきた日本を代表するアーティスト。早くも2020年東京五輪テーマ曲を作ってほしいアーティストに声が上がっている。

 オープニングで、横浜の夜空に炎が燃えさかった。デビュー25周年を意味するローマ数字「XXV」をかたどった高さ16メートルの柱6本が出現。瞬間、炎をまとって明るく光り出した。「ウォオオ~~!!」「きゃああああ!」。絶叫がこだまする中、松本孝弘(52)稲葉浩志(49)、バンドメンバーが登場し、新曲「Endless

 Summer」を披露。稲葉は「サマアァ!」とシャウトし、両手でマイクスタンドを振り回した。

 1988年(昭63)9月のデビュー以来、四半世紀にわたって、日本の音楽業界をけん引してきた。CD売り上げ枚数は、シングル、アルバム計8000万枚以上(オリコン調べ)。2位のMr.Childrenに2000万枚以上の差をつけトップに君臨している。この日も「LADY

 NAVIGATION」「LOVE

 PHANTOM」など、多くのミリオンヒット曲を披露。聴き慣れたナンバーに、観客は体を揺らし、両手を振り上げた。

 衰えぬ人気で、前日の21日から2日連続で7万5000人を動員。先月の東方神起のライブ(7万2000人)など、同会場で行われた過去全てのライブ動員数を上回った。全国各地から老若男女のファンが訪れた。さいたま市から来た男性ファン(23)は「僕が生まれる前から活動していて本当にすごい。『ultra

 soul』は世界水泳にマッチしたテーマだったし、東京五輪の曲もB’zで決まり」と断言。20年来のファンだという横浜市内在住の30代夫婦は「東京五輪の開幕式で稲葉さんに『衝動』を歌ってほしい。夢がありますね」と話した。

 ライブ終盤、稲葉は「燃え尽きて灰になっちゃうのは、まだ嫌なんです。オリンピックの聖火じゃないけど、炎をともし続ければ、またどこかでみなさんと会えると思う」と笑った。ファンからの期待を背負い、B’zは燃え続ける。【横山慧】