韓国の5人組ガールズグループ、KARAのニコル(21)が近く脱退することが4日、明らかになった。所属事務所が発表した。ジヨン(19)も来年4月に同事務所との契約が満了し、今後について検討するという。解散については否定し、「一部メンバーが離脱しても活動は継続する予定」とした。KARAは10年8月に日本デビュー。K-POPブームに火を付け、人気をけん引してきたが、突然のメンバー脱退は日韓両国のファンに大きな衝撃を与えている。

 来年1月で所属事務所DSPmediaとの契約が終了するニコルが、同事務所と再契約せず、KARAを脱退することになった。最年少メンバーのジヨンも来年4月で同事務所との契約が終了することが判明した。ジヨンは今春、俳優ペ・ヨンジュン(41)も通った名門校、成均館大に進学。昨年は多忙なため受験を断念したが、2年越しの思いを込めて受験して合格。ここまで学業と仕事を両立させてきた。海外留学を希望しているとの情報もあり、今後については「もう少し時間をかけて熟考する」と不透明な状態だ。

 一方、ギュリ(25)スンヨン(25)ハラ(22)の3人は来年1月から2年の再契約を結んでおり、「今後の活動をDSPと一緒に行う」ことを確認。メンバーの離脱とは関係なく、KARAとして活動を継続していくという。

 ニコルの脱退とジヨンの状況説明はこの日夕刻、日本での公式サイトに同事務所の見解が掲載される形で発表された。日本の一部メディアが「KARA解散」と報じたことを受け、午後に韓国のネットメディアが「所属事務所は『解散は事実無根』と回答」と伝え、日本の関係者も否定したが、解散を否定した上で新事実を発表するに至った。

 KARAは韓国で2年ぶりのフルアルバム「Full

 Bloom」を9月にリリースしたばかり。音楽番組で1位を獲得し、「もっと素敵なステージをお見せできるよう頑張ります」と発言していた。今月8日からは、2度目の日本ツアー(7都市14公演)開催も決まっており、5人でのライブは11月24日の神戸公演が最後になる見込み。新曲の発売予定も現状ではないという。

 KARAのメンバーをめぐる騒動は今回が初めてではない。08年にメンバーの脱退、加入があったほか、11年1月にはニコル、スンヨン、ジヨンの3人が、正当な利益を受け取っていないなどとして同事務所に専属契約解除を申し入れ、分裂騒動になった。韓国では当時、「メンバーの親が他の事務所と接触している」とも伝えられたが、4月に3人が訴訟を取り下げて分裂は回避された。

 今回のニコルの脱退理由は明らかにされていないが、事務所関係者は「契約しなくても活動できる方法もあるかもしれない」とコメント。脱退が覆る可能性に含みを残している。

 ◆KARA(カラ)

 メンバーはリーダーのギュリ、スンヨン、ハラ、ニコル、ジヨン。07年3月、韓国で4人ユニットでデビュー。08年2月、1人が脱退し、ハラ、ジヨンが加入、現在のメンバーに。09年「Honey」で韓国チャート1位を獲得。10年8月、「ミスター」で日本デビュー。ヒップダンスと、日本語トークでブレークし、同年のオリコン新人セールス部門では13億円を売り上げて1位に。11年末にはNHK紅白歌合戦に初出場。今年1月には韓国女性アーティストとして初めて東京ドーム公演を行った。