滝沢秀明(31)が10日、都内で取材に応じ、主演舞台「滝沢歌舞伎2014」の詳細を明らかにした。06年に初演され、今年は福岡・博多座に進出。3月6日から博多座、4月7日から東京・新橋演舞場と初めて2都市で開催する。

 海外進出を意識し、これまで追求してきた「和」の要素に「洋」も加える。「シルク・ドゥ・ソレイユ」出演経験を持つバトンチームのメンバー数人が案内役のような存在で出演する。「いずれ海外へ持って行くその準備として徐々に切り替えていこうと」。

 新しい演目として、NHK主演連続ドラマ「鼠、江戸を疾る」(木曜午後8時)で演じる鼠小僧を登場させる。アクションがベースで、映像で江戸時代の街を表現する。ドラマと逆で鼠小僧が観客に助けてもらうコミカルな設定になる。

 助けてもらったお礼に1公演につき、8万枚の小判に見立てた金色の紙を客席に降らす予定。「いいお土産になれば。2、3階席にも降らせます」。滞空時間が長い金色の紙を米国から輸入。映像は博多公演では博多の街、東京公演では江戸の街を流す。

 「滝沢歌舞伎」は3月22日で上演400回、5月4日で450回を迎える。「いつか米国やアジア圏でやりたいです。江戸時代、博多は貿易が発達し、日本と海外をつなぐ場所だったという意味でも博多座公演は世界への1歩となれば。流れはいいなと思います」。世界進出への足掛かりにもなる福岡公演に向け1カ月間、稽古に集中する。【近藤由美子】