人気アニメ「ドラえもん」が、来夏に初めて3DCG映画として公開されることが13日、分かった。1980年(昭55)の映画第1作から36作目となる「STAND

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 ドラえもん」で、最先端の3DCG技術を駆使した11年公開のアニメ映画「friends

 もののけ島のナキ」を興行収入14億9000万円のヒットに導いた山崎貴(49)と八木竜一(48)両監督が再び製作を指揮。“新時代のドラえもん”に挑戦する。

 製作元のシンエイ動画は長年3DCGアニメの製作を考え続けてきた。その中、「friends-」を手掛けた両監督が「子どもの頃から大好きな『ドラえもん』をぜひやりたい」と希望していると知り、「ドラえもん」の3DCG化が始動した。来年は原作の藤子・F・不二雄氏(享年62)生誕80周年。子どもたちが願ってきた「ドラえもんに会いたい!」という夢が、ひみつの道具に触れるかのような立体的な映像でかなうことになる。

 両監督は、オリジナルの世界観を壊さず、かつリアルな映像を目指すため、背景のミニチュアを実際に作って撮影し、CGで作ったキャラクターを重ねたという。「friends-」でも採用した声優の演技を収録後、口の動き、表情、演技に応じてキャラを書き起こす技術「プレスコ」を採用。山崎監督は「これにプロジェクトの半分くらいかけた」と明かし、八木監督は「のび太は納得いくものが出来上がるまで1年半くらい」と言った。

 物語は、原作の名エピソードとして知られる1巻「未来の国からはるばると」、6巻「さようなら、ドラえもん」、25巻「のび太の結婚前夜」などを織り交ぜている。ドラえもんとのび太の出会いから別れ、のび太としずかちゃんとの結婚をめぐる物語を新要素を加えて再構築。山崎監督は「ドラえもんを卒業した人たちに、自分の中の大事なもの、ドラえもんを思い出してほしい。お客さんが劇場に帰ってきてくれるかが勝負どころ」と力を込めた。