乃木坂46が15日、静岡・エコパアリーナで、「真夏の全国ツアー 2016」をスタートさせた。同県磐田市出身の深川麻衣(25)にとっては、この日と16日の公演が卒業コンサートとなる。

 冒頭、深川は「静岡でライブをすることがずっと夢だでした。卒業ライブってことで寂しい気持ちもあるんですけど、本当にかなうなんて思っていなかったので、うれしいです!」と喜び、日刊スポーツ静岡特集で連載「ふかがわかつき」をともに担当した富士市出身の若月佑美(22)と笑顔をかわした。

 1曲目から深川がセンターポジションを務める「ハルジオンが咲く頃」を披露するなど、「深川仕様」の特別セットリスト。途中、子供向け番組「つくってあそぼ」の「ワクワクさん」をオマージュした「フカフカさん」に変身し、工作やイラストにもチャレンジした。

 アンコール前の「悲しみの忘れ方」では、目を真っ赤にして涙を流した。「明日もあるから、今日はずっと泣くのを我慢していて、下唇をギュッとかんでいたけど、みんなの顔を見ていたら、ダメでした…。本当に幸せでした。地元の静岡で、家族や友達とかも来てくれて、最後に1つの夢をかなえてくれてありがとうございました」と涙をふいた。

 アンコールでは、ソロ曲「強がる蕾」も披露した。会場一面が緑色のペンライトの光で埋まる中、紫のドレスを着て1人で歌いきった。再び涙を流した。「今日しか来られない方もいらっしゃるので、みなさんの顔を見ていたらまたうるっと来てしまいました」と顔をくしゃっとさせて笑った。その後、スピーチした。

 「アイドルって、乃木坂に入る前は歌って踊って、すごく華やかなイメージがあったんですけど、大変なこともあって、自分と向き合わなければいけない機会も多くて、思うような結果が出ない時もありました。悔しかったり、自分が情けないなって思ったこともありました。そんな時も、みなさんが握手会やブログで応援してくださって、ここまで来られたかなって思います。まずはみなさん、ありがとうございます。この5年間は、メンバーのみんなもそうだし、ファンやスタッフの方、たくさんの方に出会いました。こうやって乃木坂に入ったおかげで、たくさんの方と出会えました。20歳の25歳の間は、私の宝ものの時間です。みなさんに出会えてよかったです」

 最後はメンバー全員で「乃木坂の詩」を披露。深川は「乃木坂、最高だ~っ! この瞬間のこと一生忘れません、ありがとうございました!」と叫び、コンサートを締めくくった。

 ツアーは8月30日の東京・神宮球場公演まで、全国6都市で16公演が行われる。