綾瀬はるか(41)と千鳥の大悟(46)が11日、都内のTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた、主演の是枝裕和監督(63)の新作映画「箱の中の羊」(5月29日公開)完成披露試写会に登壇。劇中で夫婦を演じると最初に聞いた時、綾瀬は「え? 大悟さんですか? と最初はビックリ」、大悟も「大丈夫ですか? 綾瀬はるかさんの夫、大悟でいいんですか?」と同監督に尋ねたと明かした。また舞台あいさつの最後に、自身の演技について「期待外れかも知れませんが、わらかしてはいません」と断言した。
「箱の中の羊」は、24年春に中国で死者のよみがえりビジネスが人気という記事を読んだ是枝監督の中に湧いた「最新のテクノロジーで死者をよみがえらせる」という発想が出発点となり、同秋にビジネスをしている人に会い原案・脚本から手がけた。そう遠くない未来が舞台で、綾瀬が演じる息子を亡くして2年の建築家・音々と工務店の2代目社長を務める健介の甲本夫婦が、桒木里夢(くわき・りむ、9)が演じる息子・翔の姿をしたヒューマノイドを迎え入れる物語。
綾瀬は、大悟との共演と聞き、最初は驚いたが「面白いと思った」と、すぐに興味を持ったと振り返った。大悟は、是枝監督から「全然、普通ですよ」と言われたと振り返った。
綾瀬は広島県出身で、大悟も岡山県でも広島寄りの笠岡市出身。綾瀬が「最初から全然、しっくりしました」と言えば、大悟も「岡山の端っこで近いので…ワシというのに違和感がない」とうなずいた。
作品は、12日にフランスで開幕する、世界3大映画祭の1つ、第79回カンヌ映画祭で最高賞パルムドールを争うコンペティション部門に出品が決定。16日に上映されるが、綾瀬、大悟、桒木がカンヌに向かう。大悟は映画に初主演で、いきなり“カンヌ映画祭主演俳優”となるが「カンヌ、僕も行ったことがないんで。レッドカーペット、歩くことになるでしょ? 待合室、どうするの? と言ったらないでしょ? と笑われる」と照れ笑い。「これだけは! というのは、車で降りるのかな? 先に降りたワシが(綾瀬に)手を出せたら大悟は大丈夫」と、レディーファーストの振る舞いに注力する考えを示した。
さらに、スタッフに「階段でも? 何歩目まで出すの? ずっと出すの? それ、正解? どっちのルール?」と尋ねる場面も。綾瀬は「恥ずかしいですね」と笑った。
是枝監督にとって、カンヌ映画祭で最高賞パルムドールを受賞した18年「万引き家族」以来、日本映画では8年ぶりとなる自らオリジナル脚本を執筆した作品。カンヌ映画祭コンペ部門への出品は、23年に坂元裕二氏(58)が脚本賞を受賞した「怪物」以来3年ぶり8度目。北米ほか、韓国、タイ、台湾などのアジア各国・地域、フランス、イタリア、ドイツ、英国、スペインなど、早くも世界184の国と地域で配給が決定している。
この日は、大悟演じる健介の元で働くタマケン従業員・日高玄役の寛一郎(29)、ヒューマノイド・リーダー今野詩季役の柊木陽太(14)。戸建て顧客夫婦の妻・羽野佳澄役の野呂佳代(42)も登壇した。
◆「箱の中の羊」 息子を亡くして2年。建築家の音々(綾瀬はるか)と工務店の二代目社長・健介(大悟)の甲本夫婦は、息子・翔(桒木里夢)の姿をしたヒューマノイドを迎え入れることになる。到着した日、「おかえり」と駆け寄り喜びを隠さない音々と、戸惑いを隠せない硬い表情の健介。「パパだよね」と問いかけられた健介は、「おじさんでええよ」と答える。ほどなく予期せぬ事態が起こり、夫婦がそれぞれに抱く息子の死への想いが露わになっていく。夫婦が大きな決断に迫られる中、ヒューマノイド翔は密かにヒューマノイドの仲間たちとつながり始める。



