乃木坂46に新加入した3期生12人の初舞台「3人のプリンシパル」が、東京・アイアシアタートーキョーで上演中だ。

 公演は3幕構成で、オーディション形式の1幕を見た観客が投票し、2幕に出る3人を決める。残りの9人は、2幕に出演できないという、メンバーたちにとっては、何とも残酷な構成だ。11日間で全15公演。当然ながら、メンバー間で激戦が繰り広げられている。

 現在は、久保史緒里(15)がファンをうならせる演技力を発揮したり、山下美月(17)が感情のこもったスピーチで心をつかんだりして、2幕出演を安定して勝ち取っている。また、節分の2月3日公演では、向井葉月(17)が自己PRで突然、恵方巻きを食べ、爆笑を誘って食いしん坊キャラの確立に成功した。各メンバーの個性が、徐々にファンに浸透してきた。

 3期生たちは昨年9月に加入した。オーディションの応募総数は、アイドルグループでは異例ともいえる4万8986人にも膨れあがった。つまり、4000以上の倍率を勝ち抜いてきたエリートともいえる。

 「3人のプリンシパル」公演を観劇したある媒体関係者は言った。「去年は、AKB48、SKE48、NMB48、HKT48、どのグループも新人が入った1年でした。欅坂46も(下部組織の)けやき坂46が入った。全部ひと通り見ましたが、少なくともルックスのレベルは乃木坂の3期がアタマひとつ抜けていました」と話す。

 170センチと3期生の中で最も背が高い梅沢美波(18)は白石麻衣(24)のファンだった。公演中のアドリブで、白石のファースト写真集とセカンド写真集のタイトルを聞かれると、即答してみせた。乃木坂46は、白石らファッション誌の専属モデルを務めるメンバーも多く、女性アイドルにもかかわらず、世の女性たちからも「憧れの存在」として認知されている。そうした背景が、オーディションの応募総数につながったと推測できる。

 3期生たちが今後メディアで活躍し、さらに新たな女性ファンを獲得するようなことになれば、人材の供給サイクルはさらに安定していくだろう。高水準のアイドルスターが生まれる好循環が期待できる。