MF猶本光(21=浦和)がダブル“合格”を目指す。サッカー女子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(29日~3月9日・大阪市)に臨む「なでしこジャパン」候補の国内組25人による合宿5日目が17日、沖縄・中城村で行われた。筑波大4年でもある猶本は、4月から筑波大大学院人間総合科学研究科への進学を明かし、「なでしこジャパン」への生き残りも誓った。

 「なでしこジャパン」入学試験も突破だ! 大阪の直前合宿選手は19日、最終予選の登録選手は25日が合格発表予定。猶本は「(沖縄合宿)あと2日でやりきったと言えるくらい積極的にチャレンジしたい」と最後の追い込みを誓った。大学院進学は「もっと専門的な知識を学びたい」と決意。進学以外の選択肢はなかったという。

 大学の卒業論文のテーマは「ドリブルの動作理論」。大学では加速や筋肉強化などの理論を学んできた。アスリート本人にしか分からない感覚を理論的に分析。卒論を生かして、ドリブルで勝負だ。ボランチは宮間ら競争が激しいが「どんどんボランチから飛び出して、球際でもがっつりいきたい」と意気込む。

 1月の石垣島合宿に呼ばれず、1度は不合格の烙印(らくいん)を押された。それでも「コンディション上げることしか考えていなかった」と話す。すると追試のチャンスを与えられた。「呼ばれると思っていなかった」と本人も驚く。この日、行われた紅白戦では控え組だったが、粘り強い守備と、キレのあるドリブルなど持ち味を発揮。繰り上げ合格のチャンスはまだある。【上田悠太】