12年ロンドン五輪を目指すU-22(22歳以下)日本代表が大ピンチに陥った。絶対的エースのFW永井謙佑(22=名古屋)が17日の愛知県内での非公開練習中に左足首を痛め、そのまま練習を切り上げた。症状は捻挫とみられるが、1人では歩けないといい、19日の同クウェート代表とのアジア2次予選第1戦(愛知・豊田スタジアム)を欠場する可能性が出てきた。5大会連続の五輪出場を目指すチームに、衝撃が走った。
決戦の地・愛知での初練習を終えて引き揚げるチームに、エース永井の姿はなかった。広報担当者が「永井選手は練習中にけがをしたため、先に引き揚げました」と説明。予定されていたテレビ放送用の取材も中止。すぐに原技術委員長が報道陣に状況を説明した。
原氏
永井は足をひねった。早くホテルに戻って治療した方がいいだろうということで、ドクターが(患部を)冷やして、トレーナー1人とホテルに帰しました。あんまり歩けないから、ケンケンで移動していた。
選手や関係者の話を総合すると、冒頭20分だけ公開されたウオーミングアップを終え練習が非公開に切り替わって間もないタイミングでの戦術練習中にアクシデントが起きた。1対1でDFを抜きにかかった際に、軸足をひねった模様だ。このメニューが一段落した際に永井自身が自ら異常を申し出て練習を離れた。首脳陣や医療スタッフの判断を仰ぎ、そのまま早退。患部には腫れが出ており、ホテルでアイシングを繰り返した。
関係者は「隣の人の肩につかまりながらで、しっかり歩けていなかった」と様子を明かした。痛めた左足を地面に着くことができず、1人では満足に歩けない状況だ。この日は詳しい検査は受けず、一晩経過を観察する。ただ、試合2日前という直前になっての離脱。19日の第1戦まで時間はない。永井は50メートル5秒8の圧倒的な快足が持ち味。スピードを武器とする選手にとって、爆発的な地面の蹴りを支える足首の故障はパフォーマンスに直結する可能性が高いだけに、不安は募る。
絶対的エースとして、現チーム結成時からチームをけん引してきた。昨年のアジア大会(中国・広州)では得点王に輝き、優勝へと導いた。6月のU-22オーストラリア代表戦でも相手のパスを異次元のスピードでさらってゴールにつなげるなど、2得点を奪った。代役のきかない絶対的な存在だけに、関塚監督も永井抜きでの戦いについて聞かれると「彼の特長は(他の選手とは)違うので」と口にし、出場の可否については「まだそれに関してはコメントできない」と話した。
今回の2次予選には、宮市、宇佐美ら同世代の攻撃的なタレントを招集していない。関係者によると永井は「何とか出られると思います」と第1戦出場に意欲を見せているが、そのスピードと決定力を欠くようなことになれば、5大会連続の五輪出場に黄信号がともる。【八反誠】

