清水は湘南に完敗し、今季2度目の連敗を喫した。後半7分に先制点を許すと、同20分には直接FKを決められ、集中の糸が切れた。さらに33分、40分と立て続けに失点し、終わってみれば0-4の惨敗。サポーターから大ブーイングを浴びせられた選手らは、ただ、ただ、うなだれるしかなかった。

 リーグ戦初先発だったDF松原后(18)は「4失点は責任を感じている。悔しい」と肩を落とした。チームは若手主体で臨んだ20日のナビスコ杯名古屋戦で前線からハイプレスをかけ続け、小気味いいパスワークで相手を翻弄(ほんろう)した。しかし、メンバーが大幅に入れ替わったこの日は意図したパス回しもできず、守備での連動性もない。まるで、別のチームになったようだった。

 大榎克己監督(50)は「厳しい結果だが、前を向いていくしかない」と顔を上げた。しかし、チームが目指すスタイルや方向性が試合の度に変わるようでは、次戦も同じ過ちを繰り返しかねない。湘南に完敗したことで、J2から昇格してきた3チームに前期は勝ちなし(1分け2敗)。またしても降格圏を抜け出せず、極めて厳しい現実を突きつけられた。【神谷亮磨】