「借金1」の鹿島が、約2カ月ぶりのホーム白星で星を五分に戻した。

 先制は初昇格組の松本だった。前半5分、MF岩上のFKを左サイドのDF大久保が頭で中に折り返す。ここに走り込んだDF酒井が左足で合わせ、ゴールに流し込んだ。酒井のJ1初ゴールで先制に成功した。

 しかし2分後に鹿島が追いつく。MF柴崎が左サイドから対角線に送ったロングパスをDF西が頭で折り返す。2試合ぶり先発のFW赤崎が飛び込み、DFとGKの前に入って右足でゴールを奪った。今季のリーグ戦初ゴールに「しゃあ、おらぁ」と叫びながら右拳を振り上げ喜びを表した。

 その後は松本GK村山が好セーブを連発。31分に柴崎の右足ボレーを左足1本で防げば、34分には体を大きく広げてMF遠藤の左足シュートを外させた。

 だが勝ち越したのは鹿島だった。前半終了間際の45分、遠藤の左FKが1度ははね返されたが、DF昌子の空振りが絶妙なパスとなって赤崎の足元へ転がる。これを右足でゴール右上に蹴り込み、勝ち越した。

 後半は鹿島がFWジネイやMF金崎、松本はFW阿部らを投入した。20分すぎには大きな地震があってスタジアムが揺れたが、試合の中断はなかった。松本は後半も村山が好セーブを続けたが、追いつけない。後半ロスタイム1分に鹿島のMFカイオが追加点を挙げ、今季5勝目を挙げた。