異例の「全員遠征」で、J2磐田がJ1復帰を目指す。J1昇格を懸けた最終戦の23日アウェー大分戦に選手全員で乗り込むことが18日、決まった。同日から磐田市内のグラウンドで練習を再開した名波浩監督(42)は「服部(年宏)強化部長から、全員で行くという話があった。急きょ移動の手配をしたと聞いている」と明かした。

 通常のアウェー戦では先発メンバーにベンチ入り選手7人を加えた18人が遠征する。負傷を抱える選手がメンバーに入っている場合、アクシデントに備えて控え選手を1人追加することもあるものの、選手全員をアウェー帯同するケースは珍しい。今回、ベンチ入りする選手は試合2日前の21日に大分入りする予定。ベンチ外の選手は、23日の試合当日に現地入りすることになり、会場の大分銀行ドームで試合を見守る。

 連休明けとなったこの日、チームは選手全員が大きな輪になって行う練習メニューやミニゲームなどを、リラックスした雰囲気で取り組むことができた。MF小林祐希(23)は「盛り上がるメニューで、自然と(笑顔が)出ているのがいい。このままの雰囲気で試合を迎えられればと思う」と明るいムードに手応えを口にした。

 3位福岡とは勝ち点で並んでおり、勝利が絶対条件となる。精神的には重いプレッシャーのかかる大一番になるが、気負いはない。J1復帰の喜びを全員で分かち合う。【保坂恭子】