宮崎・延岡でキャンプ中の仙台は12日、綾町小田爪陸上競技場で甲府と練習試合(45分×4本)を行い0-2で敗れた。最初の90分にはMF富田晋伍主将(29)やMF梁勇基(34)FWウイルソン(30)らが出場。3本目からの90分には、ユース組のMF佐々木匠(17)やMF水野晃樹(30)DF大岩一貴(26)らが入った。

 2チームに分けて行われたが、明と暗の両方が出た試合になった。主力組の1、2本目は0-0のスコアレス。得点こそ奪えなかったが、引いて守る相手を崩す場面も見られ、好機をつくっていた。90分間を通し主導権を握り、ピンチは最小限。昨年末の天皇杯準々決勝(柏戦)でハットトリックを決められたFWクリスティアーノ(今季から甲府に移籍)も封じた。攻撃面も、サイドを起点とする相手を崩す攻め上がりは、成長の跡が見られた。渡辺監督も「センターバックの2人がチャレンジ&カバーをはっきりできていた。好機も偶然ではなく必然的に作り出せた良いゲームだった」と評価した。

 しかし2失点した3、4本目組には指揮官も珍しく怒りを隠さなかった。「メンバーのことなどを差し引いても、だらしない試合。話にならない」と一喝。意思疎通が合わず、球際での弱さ、切り替えの遅さなどが目立つ内容を厳しく言及した。今日で第2次キャンプも終了し、残る練習試合も1戦のみ。「悲観することはない。だが厳しさと競争は徹底的にあおっていく」と気を引き締め直していた。【成田光季】