浦和が「日本勢の鬼門」から、貴重な勝ち点1を持ち帰った。FW興梠慎三(29)が終了間際に同点弾を決め、昨季王者の広州恒大(中国)と2-2で引き分けた。これで日本人最多を更新する大会通算14得点目。ミスターACLの活躍もあり、日本勢で初めて広州恒大相手に1次リーグのアウェー戦で勝ち点を挙げた。

 ACL男の見事な一撃が、敵地に沈黙をもたらした。後半44分。興梠はFWズラタンが胸で落としたボールを、右足で決めた。「うまく落としてくれたので、振り抜くだけ。いいゴールでした」。値千金の同点弾で、敵地での戦いを引き分けに持ち込んだ。

 苦しい展開だった。開始直後、自陣ペナルティーエリア内でズラタンが微妙な判定のファウルを取られ、PKで先制を許した。2失点目も、直前に広州恒大MFグラルがボールを腕で落としたように見えた。

 前半30分に相手GKのミスから、MF武藤のゴールが生まれ、主導権は浦和に移った。しかし後半21分、興梠がフリーのヘディングシュートを外すなど、再三の決定機を決めきれなかった。それだけに興梠は「次は外しちゃいけないと思っていた。何とか引き分けがほしかった。追いついてよかった」と笑顔をみせた。

 広州恒大とのアウェー戦では12年にC大阪が勝利。13年に柏が引き分けた。だが、いずれも決勝トーナメントのホームアンドアウェー戦。2戦合計では完敗した。1次リーグでの勝ち点獲得は日本勢初。浦和としても、宿舎を強引に変更される敵地の洗礼を受けて敗れた、13年の屈辱を晴らした。ペトロビッチ監督は「強い広州恒大に対して、追い付いて試合を終えられたことはある程度満足しないといけない」と評価した。

 昨季ACLは開幕3連敗。今季は韓国、中国勢との難しいアウェー戦を消化しつつ、好位置につける。14年W杯で日本代表相手に2得点したコロンビア代表FWジャクソン・マルティネスら、世界クラスの攻撃陣を抑えたのも自信になる。1次リーグ突破へ、大きな1歩となった。