仙台はホームで大宮に0-1で敗れ、今季初の連勝を逃した。「5月攻勢」と銘打ち、勝利した前節福岡戦と同じ布陣で臨んだが完封負け。スコアレスで折り返した後半17分、大宮FW家長に決められ敗戦した。

 積極性に欠けた。シュート数は10本と相手より2本上回ったが、武器とするCKを1本に封じられ無得点。前半は、攻撃へ向かうための立ち位置の確保が遅く、はじかれたセカンドボールも拾えず苦しい展開に。DF蜂須賀は「攻撃姿勢が足りなかった。ホームだったのでサポーターの皆さんが悲しむ顔は見たくなかったが、勝てなくて悔しい」と肩を落とした。

 今季3度目の完封負け。決勝点となった後半の失点場面を含め、ピンチが多いわけでも、相手に気おされたわけでもなかった。しかし、白星をものにできるほどの勢いもなかった。渡辺監督は「準備はしてきたつもりだったがうまくいかなかった。勝ち点1も取れず非常に悔しい」と硬い表情。この黒星を誰より悔やんだのはMF富田主将だ。「最近は積極的な試合ができていたのに…。少ない好機を点にしてくるのがサッカーなんだと。まだ試合があるという考えではこの先厳しい。1試合の重みというか内容が悪くても結果にこだわっていかないと」(富田)。奪われたのは1点だけでも、逃した勝ち点3は大きかった。【成田光季】