大宮が途中出場FW江坂任(あたる、23)のJ1初ゴールで勝利した。交代から4分後の後半29分、ゴール前で巧みな位置取りからムルジャの右クロスを頭で合わせ「やっと決められた。自分の特長であるヘディングでゴールできた」と喜びを爆発させた。値千金のゴールは、クラブJ1通算400号。「持っているということにしておいてください」。23歳のイケメンの口調は滑らかだった。

 J2群馬から移籍1年目。既にナビスコ杯では2得点だったが「早くリーグ戦で点が欲しかった」と笑みを浮かべた。流通経大時代には3年から2年連続得点王に輝いたが、J1からはオファーがなく群馬へ。悔しさをバネに全42試合出場し13得点を挙げて、今季から大宮に加入した。ゴールの3分前にも同じようにクロスに頭で合わせたがGKの正面をつき、「次はGKの位置も確認した」と、得点を積み重ねてきた経験も生きた。

 前半は好機で得点できず、後半にはパスが通らず何度もカウンター攻撃を受けた。渋谷監督は「そろそろ我々の時間になる、というところで(江坂)任(あたる)が得意の頭で決めてくれた」。リーグ戦連勝で公式戦も3連勝。J1復帰1年目の勢いは止まらない。