Jリーグが、年間100億円の放送権料契約を結ぶことが8日、分かった。

 英国に本社を置く、メディアコンテンツ売買会社パフォーム・グループを中心にNTT、スカパー!を加えて、100億円×5年の総額500億円の大型契約を結ぶ見込みとなった。今季の放送権料収入は50億円。増額分は、世界のスター選手や名監督の獲得資金に当て、J全体の活性化とレベルアップを図る。9日の臨時理事会で議題に挙げ、承認されれば、発表される可能性がある。

 この契約は、Jリーグの活性化につなげる狙いもある。放送権料の正式契約を結んだ後、今季就任した原博実副チェアマン(57)を中心にプロジェクトチームを発足し、Jクラブが有名選手、名監督と契約する際に、J事務局もしくは関連会社が契約金の一部を負担する、特別ルールを構築する予定だ。

 すでに夢プランもあり、関係者は「メッシやCロナルドは完全移籍は難しいけど、6カ月限定のレンタル移籍なら、十分金銭面でも可能性はある」と願望を込めて話す。夢の現実へ-。Jの挑戦が始まる。

 ◆Jを彩った大物外国選手の年俸 93年のJリーグ創設時は元イングランド代表のFWリネカー(名古屋)が来日1年目で3億円、元ドイツ代表のMFリトバルスキー(市原)が1億5000万円だった。94年W杯米国大会で優勝した現役ブラジル代表も多くJリーグ入りし、主将のMFドゥンガ(磐田)は95年に2年契約の年俸1億円、MFレオナルド(鹿島)は94年に8000万円、DFジョルジーニョ(鹿島)は95年に9000万円だった。94年W杯で得点王に輝いたブルガリア代表FWストイチコフ(柏)は98年に1億5000万円、名古屋の監督を務めたMFストイコビッチ(名古屋)は97年に1億円だった。最近では14年にウルグアイ代表FWフォルランが、前所属のインテルナシオナルとの契約を解除していたため移籍金なしでC大阪と年俸6億円で契約。(金額はいずれも推定)