磐田はアウェーでと対戦し、0-0で引き分けた。日程を考慮し、前節先発の4人がベンチ外。MFアダイウトン(25)を1トップに置くシステムで第2ステージ初勝利を狙ったが、甲府の厚い守備に苦しみ、ゴールを割ることができなかった。J1通算350勝の達成は、またも持ち越しとなった。

 磐田は、持ち味のパスワークで甲府を翻弄(ほんろう)した。前節先発のFWジェイ(34)MF宮崎智彦(29)DFパパドプーロス(31)は疲労を考慮してメンバー外。4月16日横浜戦(1-5)以来13試合ぶり先発のMF上田康太(30)を含む4人が第2ステージ初先発を果たした。

 最終ラインに5人が並ぶ甲府に対し、磐田はパスを回してゆさぶりを掛けた。前半17分、MF太田吉彰(33)MF川辺駿(20)MF小林祐希(24)がワンタッチでパスを回して敵陣へ。MFアダイウトンがキープし、MF松井大輔(35)がシュートを放ったが枠を越えた。同40分には太田のヒールパスに抜け出した川辺がドリブルからシュートを放ったが、ボールは右サイドネットをかすめながら外へ。絶好の決定機を逃し、ベンチ前の名波浩監督(43)もしゃがみ込んでしまった。

 勝利に向け、名波監督は「もっと積極的にゴールへ向かう意識を持ってプレーすること」と指示。後半20分にはDF中村太亮(26)が、相手DFをかわして低い弾道のクロスを入れ、アダイウトンがフリーで飛び込むがタイミングが合わなかった。CKのチャンスにも、ゴール前を11人全員でブロックされ、終盤に放ったシュートも相手GKに立て続けにセーブされた。

 圧倒的に攻め続けながらのスコアレスドロー。J1通算350勝はまたも持ち越しとなった。第2ステージ3節を終え、2分け1敗。勝利からは3試合遠ざかっている。年間順位は10位。J1残留へ厳しい道のりが続く。【保坂恭子】