肋骨(ろっこつ)骨折で戦線離脱していたJ2清水FW大前元紀(26)が30日、静岡市内での練習に部分合流した。初日はフィジカルトレーニングとパス回しに参加。その後のゲームメニューは回避したものの、約3カ月ぶりのピッチで順調な回復ぶりをアピールした。充実した表情で「痛みはない。明日、明後日の様子をしっかり確認していきたい」と話し、今週中の完全合流を見据えた。

 6月8日のアウェー町田戦で相手選手との接触により負傷し、肋骨4本骨折と肺挫傷の重傷で全治3カ月と診断された。サッカー人生で初めての長期離脱。今季から主将に就任し、J2優勝でのJ1復帰を宣言した中でのリタイアに「足以外のケガでプレーできないのはもどかしかった」と振り返った。

 順調に回復すれば、リーグ戦再開の来月中旬以降に復帰できる可能性もある。小林伸二監督(55)も「まず大商大との練習試合(来月8日)で少し出られたら」と時間限定での起用を示唆。まず試合感覚と90分間、走りきれる体力を戻すことになる。「早くサッカーがしたい。リーグ再開を目標にやっていく」と大前。頼れるエースが完全復活へ大きな1歩を踏み出した。【神谷亮磨】