浦和が今季国内の公式戦初出場のMF平川忠亮(37)の決勝アシストで2-1とし、ホームでの第2戦を前に大きなアドバンテージを得た。東京とのアウェー戦は、後半開始直後に先制を許したが、後半35分に途中出場の平川が、パスでMF武藤の決勝弾をお膳立て。出場機会がなくとも、黙々と居残り練習を続けてコンディションを保ってきた成果が大事な試合で出た。

 1-1の後半35分。浦和MF平川は、右サイドでの1対1で相手をかわすと、中央のMF武藤へパス。これが決勝アシストとなった。「決めてくれて、すごくうれしかった。でも試合も終わっていないし、第2戦もある」。淡々と自陣に戻ろうとしたが、気づけば同僚たちの喜びの輪に取り込まれていた。

 今季は3月のアジア・チャンピオンズリーグ浦項戦以来、公式戦での出場がなかった。夏場には足首をケガし、全治に6週間を要した。それでも「ケガをしている間だからこそできることがある」と肉体改造などに励んだ。ケガが治った後も「夏場の連戦をこなしていない分、みんなにコンディションが追いついていない」と、居残り練習を重ねた。

 その姿が、出場機会に恵まれない選手の手本になった。平川の背中を追うように、居残り練習に励んだ中から、MF高木らが定位置を勝ち取った。そしてリーグ戦4連勝で第2ステージと年間勝ち点ともに首位に浮上する、シーズン終盤の快進撃の原動力になった。

 チームで唯一03年のナビスコ杯優勝を経験。「いいサッカーをしつつ勝てなかったのが、あれをきっかけにタイトルを取れるようになった。今回もそういうきっかけになれば」。陰で、日なたでチームを引っ張り、クラブ黄金期を再来させる。【塩畑大輔】