横浜がリオデジャネイロ五輪代表の神戸DF岩波拓也(22)の獲得に乗り出していることが16日、分かった。今季で神戸との契約が切れるタイミングということもあり、リーグトップクラスの堅守を誇る守備陣の後継者として大型センターバックに白羽の矢を立てた。

 岩波は長身で対人の強さだけでなく、足元の技術も高い。今年1月、U-23(23歳以下)日本代表としてリオデジャネイロ五輪アジア最終予選で出場権獲得に大きく貢献。5月に左膝内側側副靱帯(じんたい)を損傷し、全治6週間の重傷を負ったが、必死のリハビリで五輪代表入りも果たした。今季、神戸でもここまでレギュラー格として18試合に出場し、将来を嘱望されている。

 横浜は主力DFファビオが今季で契約満了。リーグ戦2年連続フル出場のDF中沢は今季も全試合に出場し、チームをけん引しているが38歳。33歳のDF栗原もけががちで、岩波の獲得で世代交代を進める狙いもある。

 神戸は12年に加入し、今季で5年目の岩波に対し、その能力を高く評価し、すでに契約延長のオファーを出し、残留を強く要望している。横浜の他にも複数クラブが獲得に動きだしており、争奪戦となりそうだ。

 ◆岩波拓也(いわなみ・たくや)1994年(平6)6月18日、神戸市生まれ。小学時代は須磨ナイスSC、神戸FCに所属し、中学から神戸ジュニアユース入り。ユース時代の11年に2種登録選手としてトップ昇格。U-15(15歳以下)から各世代の日本代表。11年にU-17W杯メキシコ大会に出場し8強進出。16年リオデジャネイロ五輪代表。186センチ、72キロ。