新潟は最終節広島戦(11月3日、デンカS)に残留ののぞみがつながった。

 1-3で敗れたものの、残留を争う磐田、甲府、名古屋もそろって黒星で、年間順位は15位のまま。片渕浩一郎監督(41)は「まだ自力で決められるのはラッキー。(G大阪戦の)悔しさは今日まで。次ぎに向けて切り替える」と選手に前をむくように促した。

 台所事情は苦しい。この日、同点弾を決め、今季通算11得点としたFWラファエル・シルバ(24)が警告2枚で退場。司令塔のMFレオ・シルバ(30)はロスタイムに行った抗議が「侮辱行為」で1発退場。この2人に加え、センターバックのDF舞行龍ジェームズ(28)が前半9分の警告で累積3枚目。広島戦はこの主力3人が不在なる。

 一方で新戦力の出現が収穫になった。後半21分から途中出場したFWカリウ(20)だ。これがリーグ戦初出場。ラファエル・シルバが退場し、数的不利の中での出番。得点こそ奪えなかったが、相手のブロックを破るようにペナルティーエリアに進入するなどパワフルなプレーを見せた。「(広島戦で)やることははっきりしている。勝つために全力を尽くす」。広島戦はラファエル・シルバの代役が濃厚だ。

 「出られない選手の分もやるだけ。J1に必ず残る」とMF小林裕紀主将(28)。浦和、G大阪と上位チームに連敗。それでも自力残留の可能性を残した。最終節、手負いの新潟が総力を挙げてJ1生き残りをかける。