J2湘南ベルマーレのブラジル人MFシキーニョ(27)が、日本サッカーへの適応に手応えを口にした。

 前半は左MFに入り、前線で積極的にボールを追った。ボールを奪うとドリブルで攻め上がり、パスを散らして攻撃の起点となった。前半35分には、チーム3点目のゴールを決め、仲間たちとハイタッチした。

 後半はFWから1列下のシャドーストライカーの位置で、より積極的に前線で仕掛けた。仲間の名前を日本語で呼んでボールを要求するなど、チームに適応しようとする姿勢が前面に出た。シキーニョは試合後、「日本の寒さもそうだけれど、最初の時に比べて湘南ベルマーレのスタイルに慣れてきた。全体的に良くなっている」と前向きに語った。

 一方で、2月26日の水戸ホーリーホックとの開幕戦でメンバー外だったことも、現実として受け止めている。「唯一、言えることは、試合に出られていないことが(自分が)まだまだということの表れ。もっと自分を出していきたい。1日も早く試合に出られるように頑張りたい」と、自らに言い聞かせるように口にした。

 左足からの正確なキックは、1月29日のJ3福島ユナイテッドFCとのプレシーズンマッチで、お披露目済みだ。湘南の背番号10を背負う男として、リーグ戦のピッチで左足のキックを見せたいという思いは、誰よりも強い。「サポーターだけじゃなく、自分としても早く出たい。クロスだけじゃなく、シュートも出していきたい。サポーター、クラブ全員の支えがあってこそですが、自分はいつでも準備が出来ている。次の試合に出られるよう頑張りたい」と、4日のザスパクサツ群馬とのホーム開幕戦出場に闘志を燃やした。【村上幸将】