<ナビスコ杯:磐田2-0清水>◇予選リーグB組◇8日◇ヤマハ

 磐田が清水に2-0で完勝し、今季3度目の静岡ダービーで初勝利を挙げた。前半36分にFWカレン・ロバート(23)が自身初の公式戦3試合連続ゴールを決めると、同44分にはFWジウシーニョ(24)も2戦連発弾。予選突破こそならなかったが、リーグ戦へ弾みのつく2連勝を飾った。Jは中断期間を経て6月28日に再開する。

 試合終了後のヤマハスタジアムで、久しぶりに歓喜の「ジュビロ磐田」コールが響いた。今季、苦渋をなめていた静岡ダービーで、3度目の正直。予選突破こそ逃したものの、内山監督は「02年以来のヤマハでのダービーを、結果として勝利で終われたことはうれしい」と肩の荷を下ろした。

 新2トップが再び躍動した。前半36分。MF松浦と「目が合った」というカレンが、その右クロスに飛び込んだ。復帰3戦目にして「スピードが上がってきた感覚がある」とDFを振り切り、GKより早く頭でタッチ。自身5度目の挑戦で初めて公式戦3戦連続弾を奪うと、前半44分にはジウシーニョが「カレンに負けられない」と、得意のゴール右上へ技ありシュート。相乗効果が勝利を呼んだ。

 16位でリーグ戦中断後、チームは中盤の補強に動いた。獲得は間近。だからこそ、MF成岡はFW陣へ「絶対見るから。(パスを)出せたら出すから。意識していてくれ」と伝え、何度も好パスを出した。MF船谷も好機を演出した。各人が見せた意地。DF田中は「リーグ戦が終わった時は悪い流れを断ち切ろうとしたけど(再開まで)今度はいい流れを忘れないようにしたい」。磐田が上昇気流をつかんだ。【今村健人】