<J2:岐阜1-1徳島>◇第31節◇17日◇長良川

 J2岐阜が苦手としているホーム長良川で最下位の徳島と引き分けた。前半42分に一瞬のスキを突かれ、カウンターから失点。後半35分に途中出場のMF大友慧(26)の今季初ゴールで同点とし、何とか勝ち点1を手にした。月間5試合を戦う8月の3試合を終え、2分け1敗と勝利はなし。次節は24日、アウェーで草津と対戦する。

 当然勝ち点3を手にするはず、だった…。しかし、結果は1どまり。最下位相手、会場はホーム。これだけの“好条件”がそろっても勝てなかった。苦手としている長良川。“我が家”で負けなかったことだけが収穫ともいえる、内容に乏しい一戦だった。

 立ち上がりからボールを保持して余裕を持って回すが、ゴール前へと迫る決定的なシーンを作り出せない。それでも、前半30分過ぎからサイドを起点に崩し始める。リズムが生まれ、得点のにおいが漂い始めたかにみえたが、ここで落とし穴にはまる。同42分。攻め込んだ状況から、一転カウンターで裏をとられ、最後はDF2人が簡単に交わされ、相手のブラジル人FWソウザに左足でけり込まれた。

 布陣を「4-4-2」から「3-5-2」にかえ反撃に出た後半もミスが目立ち相手に3度、決定的な場面を作られた。途中出場のMF大友のゴールで同点にするのが精いっぱいだった。

 岐阜は前節まで11位(勝ち点33)、対する徳島は最下位15位(同19)だった。さらに相手は5連敗中で、ここ10戦未勝利(1分け9敗)。そんな泥沼状況のチームに7月9日湘南戦以来の勝ち点をプレゼント。はるばる岐阜まで出向いてくれる相手チームに、勝ち点を“お土産”として渡す状況は、この日も同じだった。

 これでホームでリーグ15試合を戦い2勝5分け8敗。何とももどかしい状況が続いている。松永英機監督(45)は「特に前半、思った以上に自分たちのやろうとしていることができなかった。ミスの多いゲーム」と険しい表情だった。