16位と低迷する磐田は28日、成績不振により内山篤監督(49)を解任した。この日、馬淵喜勇社長(61)と同監督らが話し合って決まった。磐田監督のシーズン途中交代は、これで3年連続。ただ、後任監督がまだ決まらないという、異例の事態にも陥った。降格圏内からの脱出へ一丸とならなければいけない中、リーグ再開の9月13日京都戦(西京極)へ、不安が残る解任劇となった。

 決断は、下された。磐田市内でこの日、馬淵社長と内山監督、辻取締役、鈴木強化部長の4人で話し合いが行われた。練習終了後の午前11時40分から約40分の会談で、内山監督は「必ず浮上できる」と言ったという。だが、馬淵社長は「今のままだと地獄。代えても地獄かもしれない。なら、我々が責任を取らないといけない」と解任を言い渡した。同監督も「きちんと受け止めます」と了承した。

 前日の17位千葉戦の引き分けが決定的だった。敵将ミラー監督から「交代で入った相手の左サイド(MF松浦)が怖かった」と言われた。そこに同社長は、周囲との評価の温度差を感じたという。「指揮官が代われば、いい変化がある。良くなる保証もないが、そういう変化を求めたということです」と説明した。

 だが、後任監督はまだ決まっていない。3日間のオフを経て再始動する9月1日まで「決まるか分からない」という。「ジュビロのサッカーを知っていて、さらに新しいものを上乗せできる方にやってもらいたい」と馬淵社長は言ったが、あらゆる面で後手に回った印象はぬぐえない。ただ、降格圏脱出へ「結果で応えるしかない」とカレン。今はただ、3年連続のシーズン途中交代という不名誉を乗り越えて、一丸となるしかない。【今村健人】