<ナビスコ杯:(2)大分1-0名古屋(1)>◇準決勝第2戦◇7日◇九石ド※カッコ内は2戦合計得点

 決勝は大分と清水の対戦となった。大分は名古屋を1-0で下し、1勝1分けで初の決勝進出。後半4分にFWウェズレイ(36)が奪った1点を、チーム全体で守りきった。この日の勝利で公式戦14戦負けなし、ホームでも14戦負けなしと好調が持続している。決勝は11月1日、国立競技場で行われる。

 大分が念願のビッグタイトルにあと1勝と迫った。94年創設、県リーグから出発し、地域リーグ、JFLを経てJ1昇格。ついに初「頂点」が見えてきた。「この日をずっと夢見ていた」。スタジアムに響く2万人サポーターの雄叫びを、溝畑社長は聞き入った。

 第1戦をアウェーゴールで引き分け、この日は0-0でも勝ち上がれる優位さを生かし、自慢の堅守で制した。前半38分、ハイボールを処理したGK下川は、名古屋FWヨンセンに体当たりされ、ピッチに倒れ込んでもボールを離さなかった。「失点しなければ上(決勝)に上がれると分かっていた。集中できた」。後半4分、FWウェズレイのゴールで先制。最近公式戦13試合不敗の好調さを誇るイレブンには、この1点で十分だった。

 ホームでは今季16試合でわずか1敗。勝利のオーラが漂う。この日は不在のFW高松、MF家長、GK西川らメンバー外選手10人のユニホームがすべてベンチに掲げられていた。「国立に行こう!」というサポーターの声がこだました。溝畑社長は、今季唯一ホームで敗れた4月G大阪戦を除く全試合で、スーツから下着まで同じものを着用。シャツの襟は裂け、靴下は穴が開き、「冬物のスーツで暑いけど」験を担ぎ続けている。

 県リーグから出発したクラブがJ1タイトルを獲得すれば、史上初の快挙になる。大分はこれまで国立競技場で試合をしたことさえない。だが、3バックを基本に、相手のシステムに合わせて守備システムを変更できる強みがある。この日も最後は「5トップ」で攻め込んできた名古屋を、DF森重らの泥臭い守備ではね返した。「攻守のバランスが取れている。ここまで来たら、タイトルを取りたい」とシャムスカ監督。国立という夢舞台が待っている。【村田義治】