<J2:仙台4-3C大阪>◇第41節◇26日◇長居

 J2仙台は1-3の劣勢から後半3点を奪い、C大阪から劇的な逆転勝ち。昇格を争うライバルを蹴落としJ1昇格圏の3位を死守した。9戦ぶり先発のFW中島裕希(24)が先制&追撃弾と大暴れ。MF関口、FW中原も続き、2点差をひっくり返した。

 2万大観衆の完全アウェー状態の中、肩身を狭くしていた約250人の仙台サポーターが、終了の笛で狂喜した。ピッチ上もベンチも、ミラクル勝利にガッツポーズを連発。ヒーローの中島、中原の名前を絶叫するサポーターの声と「昇格決定」のごとく、はしゃぎまくるベガルタ戦士の声が大阪の空に響いた。

 前半11分、中島の右足から約2カ月ぶりの得点が生まれ、幸先よく先制した。「DFに当たらないようにした。イメージ通り」と振りまいた笑顔が、徐々に凍り付く。「得点でDFが緩んだ」と手倉森監督が指摘する前半で3失点。だが逆転への起爆剤がハーフタイムにあった。

 異例ともいえる、山形の経過(0-0)を選手に伝え「負けられないぞと言った」と指揮官。「賭け」も的中した。前線の選手を攻撃に専念させるため、後半開始から平瀬に代えMF富田を入れ「3ボランチ」に変更。同4分に中島が追撃の2点目を決めた。山形がまだ0-0と確認した指揮官がベンチで祈る。「3-3になってくれ」。その祈りが通じ関口のゴールで同点とすると、再び指揮官がひらめいた。

 後半34分、中島に代え中原を投入。3分後にMF梁のFKを中原が、チームのJ2通算500得点目となる決勝点を右肩で決めた。「勝てて良かった~」と中原は「中中コンビ」競演に大興奮。指揮官は「最後はセットプレー勝負、中原の頭だとふと思った。うまくいきすぎ」と大笑いだ。

 会場を離れるまで何度も「この1勝は大きい」と繰り返した指揮官。2位山形を勝ち点3差でピタリ追走すると同時に、4位湘南に6差をつけ突き放した。勢いづいた仙台にがぜん、昇格ムードが漂ってきた。【山崎安昭】