「宮スタへのアクセスを何とかしろ!」。9日に宮城スタジアムで広島戦を開催したJ2仙台に、サポーターから苦情が殺到している。交通渋滞の緩和や、スタジアム内の売店に至るまで、多くの意見が届いた。来季10試合ほど同会場でリーグ戦を開催予定。運営面の改善策をサポーターに、メールで募ることにした。11日に開始したばかりだが、13日までにすでに200件を超えるメールが届いている。

 慣れ親しんでいる、快適なユアスタとのギャップを、サポーターが目の当たりにした。試合当日に、シャトルバスで駆けつけた人々の顔は、すでに疲労の色が濃かった。「渋滞で時間がかかりすぎ」「利府駅にバスがない」「食べ物の数が少なすぎる」。試合とは無関係のストレスを、観客が口々にしていた。

 試合が終わった後からクラブ事務所には、改善を求める意見が届いた。ユアスタの芝張り替え工事のため、来季序盤の試合は宮スタで開催せざるを得ない。サポーターの生の声を吸い上げられれば、より快適な観戦環境をつくれるはず―。運営面の知恵を、観客から拝借することにした。

 新規にメールアドレス(miyasuta_info@vegalta.co.jp)をつくり、11日から意見を募集した。貝田運営担当は「(運営のことは)自分たちで考えろという意見もあると思いますが、サポーターの生の声がほしい。そうすることが改善につながる」と説明。駐車場の出入りの向きを一定にし、渋滞を緩和するとか、観客数に対して食べ物が少ないなど、改善点を指摘されている。運営面のアドバイスを募集するのは、仙台では初の試みで、Jクラブとしても異例。毎年、減少している観客数に歯止めを打つ打開策が生まれるか、注目される。【山崎安昭】