今季限りで現役引退する磐田の元日本代表MF名波浩(35)が14日、磐田市内で会見を行った。「1年間戦う体にほど遠かった。自分のイメージするパスが、ボール1、2個分ずれていると感じた。それが引退の決め手」と引退理由を明かした。01年に2度の手術をした右ひざは、朝目覚めると固まったまま動かず、起き上がるのも苦労するほどだったという。

 14年間のプロ生活について「入団会見で自分の左足の下にボールがあるときは注目してくれと豪語した。『名波の左』という言葉が浸透し、有言実行できた。(代表では)W杯はもちろんすべての試合で全力でやれた」と振り返った。引退後については「中山さんと争うくらいジュビロを愛している。ジュビロで指導者としてスタートしたい」。当面はS級ライセンスの取得を目指す。【栗田成芳】