備えあれば憂いなし-。J2山形を運営する社団法人スポーツ山形21(SY21)が14日、山形・天童市内で臨時総会を開き、J1昇格を想定した収支補正予算案を承認した。昇格に伴って発生するJ1入会金や人件費の増加に約3億円を借入して対応。昇格後の収入増で返済する計画を立て、資金面の不安を解消した。一方、山形を勝ち点5差で追うJ2仙台はこの日、入れ替え戦を見据えてフィジカル強化に着手。前日13日に手倉森誠監督(41)が指示したもので、残りリーグ3戦と“第2目標”の入れ替え戦2試合を戦い抜く準備をした。
J1で戦うには多額の初期費用がかかる。昇格した場合に支払い義務が発生するのは、来年1月のJ1入会金6300万円、2月の補強費(移籍金など)と年俸(J2時代の1・5倍の試算)、4月のJ1年会費(J2は2100万円)など。すべてを支出計上すると、来年4月に約2億8340万円の赤字になる見込みという。
そこでSY21の海保宣生理事長(66)らフロントが昇格用の補正予算案を策定した。08年度に1億円、09年度に2億円の計3億円を借り入れ支出増に対応。特定預金(昇格準備積立金)も取り崩す。海保理事長は「借金といっても、悲願のJ1昇格に伴う、うれしい悲鳴。昇格したら、本年度の最終赤字見込み2200万円も含めて来年度中に返済し、黒字に持っていく自信がある」と断言した。
根拠として05年昇格の甲府を例に挙げた。J2時代の収入6億円が、昇格後は12億円に上昇。J分配金も少なくとも2億4000万円(現在は約1億円)を計算できるため、海保理事長は「うちの収入も10億円は超えるはず。借金どころか来年には貯金ができる」と見通した。この資金計画を臨時総会は満場一致で承認。J1昇格へ不安視されていた資金繰りにめどが立ち、あとはピッチで勝利するだけだ。【木下淳】



