08年無冠に終わった浦和が、J最速始動で再起を図る。来季から就任するフォルカー・フィンケ新監督(60)が来年1月11日に来日し、早ければ同12日から09年のチーム練習を開始する方針であることが8日、分かった。例年よりも約3週間早いスタートで、体制変更に伴い、早期に戦術を浸透させることが狙い。他Jクラブの先陣を切る「年明け」始動で日本のビッグクラブが復活を目指す。

 年間7位と低迷した浦和が、まさに一からのスタートを切る。今週中にも浦和と正式契約を結ぶフィンケ新監督は来季スケジュール調整に着手。クラブ関係者によれば、来年1月11日に来日する意向で、早期のチーム始動を強く希望しているという。08年の最終戦となった今月6日の横浜戦後、浦和の全選手にも「来年1月12日にも始動予定」が通達された。同関係者は「遅くても1月中旬の始動になる」と明かした。

 1月12日始動が実現すれば異例の早さだ。オジェック体制だった07年は1月27日、今年は2月4日と遅かった。08年と同様、早期の天皇杯敗退となったオフト体制の02年でさえ1月21日始動。J1の他クラブの先陣を切るスタートになりそうだが、クラブ関係者は「09年は体制が変わる。開幕から好スタートを切るため、フィンケ戦術をできるだけ早くチームに浸透させたい」と、その必要性を説いた。

 来季の浦和はユースの4選手が昇格し「育てながら勝つ」ことも大きなテーマ。新監督が若手の中から新戦力を発掘、育成する時間も必要となるだけに、J最速となる可能性が高い「年明け」始動で、浦和が09年のスタートを切る。