横浜の新人FW渡辺千真(22)が、期待の「背番号9」を任された。17日、横浜市のイベント会場で新体制発表が行われ、新人選手が紹介された。注目は渡辺の背番号。かつて城や久保がつけたエースナンバーを背負うことになった。背番号が固定制になった97年以降、横浜で新人がつけた例はない。松本チーム統括本部長が「期待の表れ」と説明するまでもなく、まさに異例の抜てきだった。

 会場を訪れたサポーターにも期待は十分伝わっていた。今季の目標を問われた渡辺が「5得点」と口にすると、会場からはブーイングが起きた。渡辺は慌てて「いや、2ケタはいきたい」と言い直す一幕もあった。「まさか1ケタ番号になるとは思わなかったので、かなり重圧を感じます」。早大2、3年時も背番号9を背負い、2年連続で関東大学リーグ1部で得点王を獲得している。「自分にとって縁起がいい番号。何とか期待にこたえたい」。

 木村監督は「重荷になるだろうが、そういうのを感じてやるのがプロ。チーム内の競争も厳しいし、打ち勝ってこないと試合では使えない」と話した。大きな補強をしなかっただけに、即戦力ルーキーへの期待度は高い。【飯島智則】