<J2:仙台1-0岡山>◇第19節◇3日◇宮城ス

 助っ人が、また決めた。仙台FWマルセロ・ソアレス(27)が、後半開始48秒に決勝弾をマーク。最近10戦8発と決定力の高さを示し、17位の岡山を1-0で下して3連勝をマークした。第1クール(C)の対戦では、J2ルーキー相手にスコアレスドローに持ち込まれたが、当時はチームとフィットせず、ベンチ外に沈んでいた新外国人の活躍で借りを返した。

 ストライカーの嗅覚(きゅうかく)がうずいた。後半キックオフ直後だ。MF梁のシュートが相手DFに当たってコースが変わり、ゴール前へ転がる。フリーで反応したソアレスが、左足で汚名返上の1発を決めた。前半24分の1対1を外すなど前半、2度の決定機を外し「申し訳なかった。同じミスを犯さないよう何とか得点したかった」。意地のゴールだった。

 守備ラインを低く保つ岡山に対し、ソアレスの仕事場=裏のスペースがない。持ち味を消されリズムを崩したが、それでも結果を出し最近10戦8得点。後半18分で交代したため、決定力は「76分に1得点」に上昇した。手倉森監督も「前半のミスがなければハットトリックできたはず。彼にボールが集まっている。ソアレスの調子が上がってきたのは救い」と評価。ソアレスも「全員が力を合わせれば、もっと自分のゴールが増える」と言ってのけた。確実にチームの中心になりつつある。

 首位湘南、2位C大阪が引き分け、勝ち点2差に迫った。上位の足踏み中に差を縮め「次節で何かが起こるかもしれませんね。次も勝ち点3を取れるように頑張る」と指揮官。手倉森体制初の首位奪還が、現実味を帯びてきた。【木下淳】