<J2:仙台2-0岐阜>◇第20節◇7日◇宮城スタジアム

 また、この男だ。仙台FWマルセロ・ソアレス(27)が、来日初の3試合連続ゴールを決めて岐阜を2-0で破った。チーム得点王(9点)に躍り出たソアレスの応援コールも完成し、サポーターからも実力を認められた格好だ。FW平瀬智行(32)も続き、今季2度目の2トップそろい踏み。チームは4連勝で、暫定2位に浮上した。

 あっさりと仕事をやってのけた。前半34分、ソアレスがゴール前で相手マークを振りほどく。そこを狙ったMF梁からの横パスに合わせれば、来日初の3試合連続ゴールの完成だ。いずれも決勝弾で「梁が素晴らしかったね。今日も勝ち点3に貢献できてうれしい」と声を弾ませた。

 チーム単独得点王となる今季9点目。「得点を決定付ける仕事が彼にめぐってきている」(手倉森監督)「ゴール前で落ち着いて決めてくれる」(梁)とストライカーとして評価されるソアレスだが、連係不足を指摘され後半12分に退いた。周囲の要求は高いが、それもエース候補と認められた証しでもある。

 サポーターからも認められた。主力選手が持つ独自の応援コールのソアレス版が完成。ロックバンドえびの楽曲「保険人生おくれ」を基に「マルセロ・ソアレス」の名前を連呼するもので、サポーターズクラブ「BACKS」が発案。得点量産を受けて急ピッチで制作された。ソアレスも「気持ち良かった。今日の1発は恩返しだ」と喜んだ。

 暫定2位に浮上したが「そう簡単に上位は負けない」と自力での巻き返しを狙う指揮官。その鍵を握るのはソアレスの活躍だ。【木下淳】