<ナビスコ杯:大分2-1新潟>◇13日◇予選リーグA組◇東北電ス

 J1最下位の大分が公式戦17試合ぶりに勝った。しかし、内容には乏しく20日再開のリーグ戦に不安を残した。前半47秒、大分MF梅田高志(33)の今季初ゴールで先制したが、攻守の切り替え遅れから前半ロスタイムに失点。後半28分、左内転筋肉離れから約1カ月ぶりに出場したMFエジミウソン・アウベス(33)が勝ち越しゴールを決めたものの、終始、新潟のパスサッカーに翻弄(ほんろう)され続け、約2倍のシュート15本を浴びた。

 すでに予選敗退が決まっている消化試合だ。シャムスカ監督は約3カ月ぶりの勝利を「意味のある勝利。リーグ戦にいい影響を与える」と前向きにとらえたが、新潟は日本代表FW矢野がおらず、FWペドロ・ジュニオールを先発から外す主力抜きの布陣。そんな中、負けても何ら不思議でない試合だっただけにフロント幹部は「依然厳しい。内容が伴っていれば良かったが、手放しで喜べない」と渋い表情だった。ケガで長期離脱していたFWウェズレイが、復帰後初先発するなど、明るい材料もあったが、戦術面を含む課題はまだ山積みだ。【菊川光一】