もうデブなんて言わせない。J2コンサドーレ札幌のFW宮沢裕樹(19)が17日、石崎信弘監督(51)から「ダイエット指令」を受け、体脂肪を現在の12%から1ケタ台にすることを目標にした。石栗建フィジカルコーチ(37)からは間食を控えることなど生活改善を訴えられた。5試合連続で先発出場中と勢いに乗るプロ2年目の大器がスリム化を図り、新しく生まれ変わる。

 FW宮沢が本格的に体脂肪との「戦い」をスタートさせる。17日、札幌ドームのサブグラウンドでの練習後、石崎監督から宮沢へ向け、思わぬ発言が飛び出した。「お菓子もジュースも分かる。我慢すればいい。体脂肪がある。重り(脂肪)がついている。絞ればパフォーマンスがよくなるというのは分かっている」。体脂肪を減らすよう、切実に訴えられた。

 オフ明けの15日、チーム内で体重や体脂肪などがチェックされた。宮沢は宮沢は見た目はスリムだが、体重75キロ、体脂肪12%。チームメートからは「デブ」といじられる。ほとんどの日本代表選手の体脂肪率は10%を切る。それと比較するとやや高めの結果だった。石栗フィジカルコーチは「体形を見ると体の回りに脂肪がついている。もっと落とせる感じはある」と言う。腹筋も割れておらず、シーズンが開幕してから体脂肪はほぼ減っていないのが現状だ。

 まずは生活改善に乗り出す。16日に石栗コーチから間食を控えること、睡眠前の腹筋100回×3セット、決まった時間に睡眠を取ること、休日の食事の取り方など指導を受けた。宮沢は「周りはデブとか言うけど、太っているんじゃない」と訴えた。それでも監督、コーチのダイエット指令に「(体脂肪率を)1ケタ台までにする」とノルマを設定。「鋼の体」を手に入れるため、好物のソフトクリームなど甘いものをなるべく控え、スリム化を図る。

 首脳陣からの厳しい言葉は期待の裏返しだ。新境地のボランチも定着し、5試合連続で先発出場中だ。21日のアウェー湘南戦からはMFクライトンも戻ってくる。「クライトンがいなくても、いいサッカーをしていた。入ってレベルアップできればいい」。技術も体も確実にパワーアップさせる。【長島一浩】