約1カ月間中断していたJ1は20日、再開する。W杯アジア最終予選に出場した日本代表の各選手は19日、それぞれの所属クラブで最終調整した。浦和の日本代表DF田中マルクス闘莉王(28)は、疲労の蓄積を心配し、起用に慎重になっていたフィンケ監督に21日の横浜戦(日産ス)の出場を直訴した。

 W杯予選を終えても闘莉王は闘志満々だった。クラブハウスを約1カ月ぶりに訪れ、チームの非公開練習後、監督室のドアをノックした。「準備はできています。僕はマリノス戦に出るつもりです」。横浜戦での起用に慎重なフィンケ監督に出場を願い出た。

 W杯出場権獲得への重圧から解放されても、生活のリズムを取り戻せず、オーストラリアから帰国した前日の夜は「眠れなかった」という。3月のバーレーン戦直後、疲労でナビスコ杯予選リーグ横浜戦を欠場した時と状況は似ているが、「僕はレッズの一員。優勝するために力を出し切る」と出場を熱望した。

 W杯予選最終戦では、屈強なオーストラリアに逆転負け。持ち味の対人勝負や空中戦など、世界レベル到達へ、磨きをかけなければならない。「(自分自身に)物足りないなと意識しながらやる」と話していた。