コンサドーレ札幌の高校生JリーガーMF古田寛幸(18)がクラブ初となる高校生でのA契約条件突破を狙う。今季11試合810分に出場している古田は、4日の熊本戦でフル出場すれば、プロA契約条件のJ2通算900分出場に到達する。

 古田が「エース」への道を駆け上がる。27日からU-18日本代表合宿に参加していた古田は、2日の練習からチーム再合流。紅白戦では定位置の右サイドハーフに入り「いいプレーを続けて、90分フルで使ってもらえるように頑張りたい」と、熊本戦でのプロA契約条件達成に意欲を見せた。

 異例の出世街道だ。三上大勝強化部長(37)は「リーグ終盤での出場を考えていたが、既に主力メンバーとして勝利にも貢献している。想像以上の活躍」と言う。現在は2種登録で今オフにもクラブとプロ契約を結ぶが、複数年契約を提示する方針。年俸もA契約1年目上限の700万円満額となる可能性もある。高卒新人がたどる年俸480万円以下のC契約を大きく飛び越えた「VIP契約」も、前節湘南戦2得点に絡む活躍など、それに見合うだけの結果は残してきた。

 この日の紅白戦ではパスを出した場面で、石崎監督から「メッシなら(シュートを)うっていた」とハイレベルな注文も受けた。「ゴール前での工夫がまだ足りないということ」と古田。厳しい指摘も期待の裏返しと考え、成長への糧とするつもりだ。【永野高輔】