<J2:札幌1-1草津>◇第16節◇5日◇正田スタ

 コンサドーレ札幌は引き分けた。前半21分にFW近藤祐介(25)がクラブ通算800得点目となるゴールを決め先制したが、後半11分に失点。今季J2最多となる7度目のドローとなった。

 敗戦のような幕切れだった。終了の瞬間、MF芳賀博信(27)はがっくりとピッチに両手をついた。選手はうなだれて控室へ引き揚げた。最下位に今季ワーストとなる19本のシュートを浴びてドロー。快勝した前節富山戦の勢いをつなげず、GK高原寿康(29)は「1試合できて次できないというのでは…。続けられる力がないということ」と険しい表情を見せた。

 後半は終始押し込まれた。勝ちきれなかったというより、耐えしのいだ印象だった。草津FWラフィーニャへのロングボールをはね返すことの繰り返しでセカンドボールへの寄せも遅れ後手に回った。後半24分から出場のFW内村圭宏(25)も淡泊な攻防の中、ボールになかなか絡めず「前で起点をつくれなかった」と悔やんだ。

 先制して追いつかれた試合は4度目で、すべて引き離せずドロー。ここ7戦不敗も2勝5分けで、奪った勝ち点は11と“各駅停車”状態だ。石崎信弘監督(52)は「苦しい中、引き分けたことを前向きに考えたい」と評価はしたが、稼げるときに上積みできなければ上位との差は一向に縮まらない。【永野高輔】