なでしこリーグ仙台レディースのMF川島はるな(20)が、今季初実戦で強烈アピールに成功した。チャレンジリーグのノジマステラ神奈川相模原相手に、45分間の出場でハットトリックを達成。チームは3-3で引き分けた。3月30日のリーグ開幕戦と同じカードになった千葉戦は、MF高良亮子(23)のゴールで1-0で勝利を収めた。

 川島が結果を出した。2点を追う2本目から出場すると、10分にMF安本の折り返しを冷静に流し込んで1点。30分にはスルーパスに抜け出し、ペナルティーエリア外から右足を振り抜いた。「(前に出ていた)GKの位置は見えていました。あれしかなかった」。J1C大阪のFWフォルランが15日の練習試合で決めた衝撃のゴールをほうふつとさせるスーパーループに「意識してなかったけど、形は似てたかもしれませんね」と笑った。40分にも安本の右クロスを“カンフーキック”のように右足で合わせ、ネットを揺らした。

 「ハットトリックなんて記憶にないです。私には似合わない響きですね~」と目をキラキラさせたが、リーグ戦出場わずか6試合で無得点に終わった昨季の悔しさは忘れていない。今季は2トップが攻撃時に縦並びとなる新システムを採用することで「1・5列目で自由に動ける。自分の特徴を生かしやすい」と相性の良さを感じている。千葉監督も「ポジショニングが良かった。(今日に関しては)ちょっとリードしたんじゃないか」と高評価。横一線のレギュラー争いでロケットスタートを決めた。【亀山泰宏】